水戸 大神楽 発祥之地

みとだいかぐらはっしょうのち

常磐線 水戸駅から南に1.5km。市立千波中学校の東に 清厳寺・薬王院という二つの寺院がある。それらの寺の参道の間にある 沼田米穀店の前に 「神楽屋敷跡 水戸大神楽発祥之地」と書かれた白い石碑が建っている。

“神楽”は 神前に奉納するために奏される歌と舞のこと。この神楽の一流儀として,伊勢神宮や熱田神宮の神官が獅子舞を伴って各地を廻ってお祓いを行う行事が生まれ,これが“大神楽(太神楽)”と呼ばれた。やがて 太神楽の余興として行われていた曲芸が舞台芸となり,現在は 伊勢大神楽・江戸太神楽・水戸大神楽の 三大流派をはじめ,各地にいくつもの流派が伝えられている。

太神楽の曲芸は 一人または少人数によって舞台上で あるいは大道芸などとして演じられる芸だが, その内容は幅が広く,獅子舞や漫才から,いわゆるジャグリング,たらい回し・皿回しなどが含まれる。カラカサの上で一升枡を廻して有名であった お染ブラザーズ(海老一染之助・染太郎)も 太神楽の流れを汲む。

写真

  • 水戸大神楽発祥之地
  • 水戸大神楽発祥之地 碑文
  • 水戸大神楽発祥之地 側背面

碑文

水戸藩御用
神楽屋敷跡

水戸大神楽発祥之地

山内光雲書

 水戸大神楽はこの地より発祥した。江戸時代の宝暦や天明の水藩古記録によると,水戸御免の御祭礼渡御行列にはかならず供奉したことが記されている。天明五年(一七八五)の春,台町の栗林氏から足黒村(現 茨城町)の宮内氏に代譲りがあり,以後,足黒神楽と称し受け継がれ、明治以後,その道統は柳貴家正楽家に継承され今日に至っている。

平成十二年二月設置

水戸市教育委員会

地図

地図

水戸市元台町社 付近 [ストリートビュー]