日本 水力発電 発祥地跡

にっぽんすいりょくはつでんはっしょうちあと

小田急線・箱根登山鉄道 箱根湯本駅から南西に500m、吉池旅館(足柄下郡箱根町湯本597)前庭の道路に面した所に石碑が建つ。

石碑には「日本水力発電発祥地跡」と書かれているが, この碑は「国産の発動機を使った最初の発電所」を意味しているという。

明治25年(1892) 5月“須雲川発電所”が完成。この付近に製糸工場をつくった今村男爵の父親が, 須雲川から水を引いて発電した。水車は“中島工場製”, 発電機は“三吉電気工場製”で いずれも国産第一号。 発電された電力は 箱根湯本から塔之沢方面に電灯用として供給された。営業用の発電所としては, 2年前に 蹴上けあげ(京都)の発電所が稼働していたが, 発電機等の設備は輸入に頼っていた。 関東地方では ここが 営業用発電所の第一号となる。

その後「箱根電灯発電所」となり 出力の向上もはかられたが, 須雲川上流に 大型の発電所ができたため, 明治33年(1900) に発電所の機能を停止した。

もとは玄関脇の壁際にあったが、耐震工事の際に一時撤去し、その後に道路に面した場所に移された。

写真


碑文

日本水力発電発祥地跡

明治二十五年
国産発電機第一号

地図

地図

箱根町湯本 付近 [ストリートビュー]