白花豆 植栽 発祥記念碑
しろはなまめしょくさいはっしょうきねんひ
函館本線
「白花豆」とは 白い花をつける「花豆」のことである。花豆はマメ科インゲンマメ属の豆で,学名を“ベニバナインゲン”という。その名の通り 通常は紅色の花をつけ,大粒の豆には虎斑模様がある。しかし,その中に真っ白の花をつけるものが混じることがあり,その豆も白色になる。
下山嘉三氏は明治44年(1911) 43歳の時に山梨県からこの地に入植し,豆の栽培を始めた。紅色の花の中に白色の花が混じることに気がつき,白い花をつける豆を選別して翌年それだけを蒔いて再び白い豆を選別するという“純系淘汰”を行った。これを毎年繰り返すことで,紅花の比率がが徐々に少なくなり,白花が多くなっていき,大正13年(1924) になってようやく 白花だけになる“純化”に成功した。
白花豆は 通常の2倍以上の価格で売れたものの,下山氏独りだけの栽培に留まったため生産量が少なく,経済的なメリットが得られないまま,下山氏はこの地を離れた。
現在,花豆の生産は 北海道が全国の95%を占めており,中でも(旧)
この碑は,今は姿を見ることができなくなってしてしまった喜茂別町で 白花豆が創られたことを後世に残すために,下山氏の遺族が 平成9年(1997) に建立した。
写真
碑文
下山嘉吉翁の
白花豆植栽
発祥記念碑明治四十四年月下山嘉吉(四十三歳)
現山梨県甲府市落合村から入植
大正十三年苦闘の末 白花豆の純化を完成する
- 建立者
- 下山嘉三
- 志村あをの
- 青木長通
- 塩澤和彦
平成九年十月吉日建立