庄内 おばこ節 発祥の地
こくみんけんこうほけんはっしょうち
羽越本線の遊佐駅から 東に2km。町立遊佐中学校の南東,平津の集落に 帝立寺がある。 その境内に「庄内おばこ節 発祥の地」という石碑と 説明板が建っている。
「おばこ節」は 山形県・秋田県など 東北地方各地に歌われている民謡で,
〽おばこ来るかやと 田圃のはずれまで 出て見たば……
という歌詞や“コバエテコバエテ”という合いの手で有名。
その発祥については諸説あるようだが, その一つが 当地に伝わる言い伝えが基になった「庄内おばこ節」発祥説である。この寺の近くに
写真
碑文
庄内 おばこ節 発祥の地
庄内おばこ発祥の由来
文政年間(1818~1829)のある晩秋の嵐の夜,冷たい雨にうたれた旅の商人が,疲労して一軒の農家に一夜の宿をとった。 たまたま,この家に「梢」という娘がおり,板倉を仮の住まいとし,親切に看護したのが縁となり愛し合うようになりました。 旅の商人が訪れるたびに,二人 は板倉や田んぼの外れで逢瀬を楽しんでいましたが,梢の両親は旅の商人との恋を許しませんでした。
このことを知った村人たびは
「おばこいたかやと
裏の小窓からのぞいてみれば
おばこいもぜで
用のない婆さまなど糸車」
とはやすように歌われたのが始まりと伝えられております。 梢の生家(三郎兵エ)には 囲炉裏をきった板倉が有りましたが,戦後の改築に逢って今はない。