東京高等工芸学校 創設の地(敷地内)

とうきょうこうとうこうげいがっこうそうせつのち

山手線・京浜東北線 田町駅 南口の前に東京工業大学附属科学技術高等学校がある。この構内の南東隅に 聖火に翼をあしらったようなモニュメント(校章)を載せた記念碑が建っている。

またその場所のフェンスの外側には 港区教育委員会が建てた標柱と説明板がある。

路上の説明板によると「後方に見える青銅と黒御影石の碑は⋯⋯」とあるので、決して隠されているわけではないらしく、敷地外から観察。学校関係者や生徒・卒業生のみなさんは、この碑の写真をお送りください!

写真

  • 東京高等工芸学校創設の地
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碑文

芸術と工学との融合を目指した

東京高等工芸学校創設の地

 東京高等工芸学校は1921年(大正10年)12月この地に創設された。
 工業製品を美しく, かつ機能的に創る技術の高等教育機関を提唱された東京高等工業学校(現東京工業大学)教授松岡壽, 安田禄造両先生のご努力により生まれた。
 工芸図案, 工芸彫刻, 金属工芸, 精密機械, 木材工芸, 印刷工芸, 写真の7学科があり, 今日の工業デザイン思想の基礎となる科目が創設されていた。
 また創設の地を芝浦に定め, 東京港の躍進と, 銀座の町に展示された近代工芸品とから「実利と美」とを体得し, あわせて制服を当時のいわゆる学生服とせず, 背広にネクタイ, フェルトの中折れ帽子として, 紳士たるの意識を涵養するようにした。
 しかしこの母校は1944年3月東京工業専門学校と改称, 翌年5月には戦禍で焼失して千葉県松戸市に移転を余儀なくされ, 1949年の学制改革で, 千葉大が工芸学部として再発足したが2年後には工学部と改組, 1964年に千葉市に移転した。
 これより先1924年(大正13年)に設けられた付属工芸専門学校は幸いに戦禍を免れてこの地に残り, 1951年東京工業大学に移管され工学部付属工業高等学校となった。
  2001年12月吉日, 母校創設80年の記念すべき年に同窓生一同相謀りこの記念碑を建立, 東京工業大学に寄贈した。

東京高等工芸学校 東京工業専門学校 千葉大学工学部同窓生有志

地図

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港区芝浦3丁目 付近