山田錦 発祥の町
やまだにしきはっしょうのまち
加古川線 本黒田駅から西南西に3km。県道139号 山南多可線の石原坂トンネル西側にパーキングエリアがある。ここにひらがなの“し”の字を2つ,逆さまに並べたようなユニークなモニュメントがあり,パーキングエリアのトンネル側には「山田錦発祥の町」と書かれた看板が建っている。
「山田錦」とは,酒米(酒造好適米)の代表的な品種の一つ。酒米は 主食用の米と違い,大粒で 米の中心の“心白”と呼ばれる白い不透明な部分が大きいのが特徴で,さらにタンパク質の量があまり高くないことが求められる。
山田錦は大正12年(1923) に,兵庫県立農事試験場で
「山田錦」という品種名は 山田勢三郎氏の名前にちなんでい命名された。
この“J”の字が倒立したようなモニュメントは,山田錦が稲穂のたれる様子を表現し,同時に“中町”の頭文字“n”をかたどっているという。それにしても,トンネルの開通記念碑が 発祥の地の碑を兼ねるというのは 非常に珍しい形式である。
写真
碑文
日本一の酒米
「山田錦」発祥の町
多可町
発祥
石原坂トンネル開通記念記
このモニュメントは,日本一の酒米「山田錦」の発祥の町中町を表現するものであり,新しい動脈である石原坂トンネル開通を記念して建立されたものです。中町の酒米の種穂,中町の頭文字,平成元年のイメージを包含させたこのモニュメントが周囲の景観に溶け込み,四季の移り変わりを映し出し,ひいては,人々の象徴として親しまれることを望むものである。
平成元年8月 中町