ダイナマイト 発祥の地
だいなまいとはっしょうのち
上越新幹線・高崎線(上越線)高崎駅から約7km南東、または倉賀野駅から東に約4km、群馬の森(高崎市綿貫町992−1)という緑地公園がある。 園内には 美術館・博物館・芝生広場・野鳥保護区・花木園・アスレチックフィールド…… などがあり, 26haという広大な面積を誇る。
この公園の中央近くの 芝生広場 の中に石碑が建つ。 近くに「ダイナマイト碑」という案内標識がある。 この場所は, 旧東京第二陸軍造兵廠 岩鼻製作所の跡地で, かつては ダイナマイトをはじめとする 各種火薬を製造していた。
現在 北隣は 原子力研究所, 南隣は 日本化薬の工場となっている。
写真
碑文
我が国
ダイナマイト発祥の地陸軍岩鼻火薬製造所跡
建碑記
ここ旧岩鼻火薬製造所の厂史は明治十二年にはじまる
富国強兵、産業の振興をはかり、近代国家の確立をめざした日本政府は 火薬類の軍需民需の急増に応えるため烏川の沿岸に 当時としては唯一の動力源である水車の利用に適し、 水利と水運に惠まれ、東京にも近いこの地に建設を決定した
- 明治十三年
- 建設に着手
- 明治十五年
- 竣工、黒色火薬の製造を開始、施設増設、技術の革新をはかった
- 明治三十八年
- ダイナマイトの製造を開始して、 わが国産業爆薬製造の発祥の地となった
- 昭和九年
- ニトログリセリン入り無煙火薬の製造をはじめた
昭和二十年第二次世界大戦の終結による閉鎖にいたるまで六十四年間、 ここで生産された火薬類は軍需のほか民間 需要にも応へ、わが国近代産業史に残した足跡は大きい
群馬県が明治百年の記念事業として、この地に「群馬の森」を開設し、 新らしい時代の役割を担う地と計画する と聞き、この地にゆかりのあるものを相計り、由来を述べて建碑の記とした昭和四十八年五月十三日
旧岩鼻火薬製造所 従業員
遺族
関係者 有志一同