越前 水仙 発祥伝説之地
えちぜんすいせんはっしょうでんせつのち
北陸本線
水仙ドームは越前水仙の里公園のメイン施設で,一年中水仙を鑑賞することができる。その秘密は,抑制・促成栽培による栽培技術と,年間を通じて13℃以下に保つことのできる国内唯一の低温室にある。日本で初めて水仙の通年開花に成功し,多くの人に水仙の魅力に触れてもらおうと開設された施設で,常時3,000本の水仙が展示されている。公園には水仙ドームの他に,水仙ミュージアム・水仙広場・水仙観賞園・ふるさと資料館などがあり, 世界中の水仙も見ることができる。
越前水仙には 哀しい物語が伝えられている。
この地
写真
碑文
越前水仙発祥伝説之地
越前水仙伝説
平安の末,越廼村居倉浦の山本五郎左衛門は,長男一郎太と共に源平の戦いに加わっていました。
留守を守っていた次男の二郎太 は,或る日海岸で一人の美しい娘を助け上げ,二人はしだいに親しくなりました。夏も終りに近づいた或る日,戦いで傷ついた一郎太 が,父の戦死の報とともに帰ってきました。娘を見た一郎太は,日ごとに娘に心を奪われていきまし た。その年の冬,兄弟は娘をめぐり決闘することになりました。対 決する二人の姿に苦しんだ娘は, 荒れ狂う海に身を投げてしまいました。翌年の春,刀上の浜に見たことのない美しい花が流れつきました。村人たちは,この花こそあの清楚で可憐な娘の化身にちがいないと,丘の上に植えていつくし みました。その冬,美しい水仙の花が咲きました。