映画 興行 発祥の地
えいがこうぎょうはっしょうのち
南海電鉄 難波駅の前に「東宝南街ビル」がある。“丸井”と シネマコンプレックス “TOHO シネマズ”が入っている。“TOHO シネマズ”入口の1階エレベータ横の壁にプレートが貼り付けられている。
この場所は, 明治21(1888) に歌舞練場として「南地演舞場」が建設され, 明治30年(1897) にフランスのリュミール兄弟製作による 映画(シネマトグラフ)が上映された。 これが日本で最初の映画興行といわれ, この地が「映画興行発祥の地」と言われる所以である。
その後この地には, 東宝により昭和13年(1938)「南街映画劇場」が, さらに昭和28年(1953) に「南街会館」が建てられた。平成18年(2006) には 現在の「東宝南街ビル」が建てられ, 1~7階には 丸井が, 8~11階には シネマコンプレックス「TOHO シネマズ」が入っている。
写真
碑文
私はこの南街會館を建てるに際し偶然この地が日本に於ける映画興行の發祥の地である事を或る文献によって知る事を得た
即ち京都の稲畑商店が明治三十年二月十五日(一八九七年)より一週間當時此処に在った南地演舞場でフランス人オウキュストリュミエールの発明にかゝるシネマトグラフを初めて日本で公開興行したのである
日本で最初にスクリーンに映された映画が人々の眼にふれたのは実に此の場所であった
五十七年前のこの事實を私は知らずして南街會館建設を企画したのである
誠に奇しき因縁思ってゐる一九五三年十一月
小林一三
海老澤鋳造所