花泉 町名 発祥の泉

ちょうめいはっしょうのち

 
撮影:
2026年3月(写真 まさ・なち さん)

東北本線 清水原しみずはら駅から南に1km弱、清水公園内の二桜城近くに石碑が建ち、案内板が添えられている。

坂上田村麻呂が東征(蝦夷討伐)の際に当地を訪れた際、2本の桜の木が植えられている場所に剣を刺したところ、そこから水が湧き出た。その湧き水を「花立泉」と名付け、春にその泉の水面へ桜の花びらが浮かぶ様子から、のちに「花泉」という地名になったとされる。

また、別の説としては、平安時代末期にこの地を訪れた花山天皇の伝承に由来する。

花山天皇が奥州を巡幸した際、この地にある「清水きよみず」と呼ばれる湧水に立ち寄った。当時、その泉のほとりには美しい桜の木が咲き誇っており、風に舞った桜の花びらが泉の水面に点々と浮かんでいた。その情景の美しさに深く感銘を受けた花山天皇は、この湧水を「花泉」と命名した。

この由緒ある泉の名が地域の象徴となり、のちに村名や町名として採用され、現代まで受け継がれる地名となった。

なお、書物に記載があるというわけでもなく、花流泉の場所は厳密には特定されておらず諸説ある。

村名と言えば、明治8年(1875) 水沢県による村落統合にともない、中村・金森村・清水村が合併して花泉村になったが、それ以前の江戸時代から花泉という呼称は使われていたようだ。明治22年(1889) の町村制施行の際、花泉村と奈良坂村の区域が合併して新たに花泉村が発足した。

昭和30(1955) に近隣の涌津村、永井村、油島村、老松村、日形村と合併し、新たに「花泉町」となり、平成17年(2005) には地域の町村とともに一関市と合併し、新制 一関市が発足。花泉町は、一関市花泉町として名称は存続している。

清水公園入口の案内標識にも類似の記載がある

写真

  • 花泉町名発祥の泉
  • 花泉町名発祥の泉

碑文

花泉町名発祥の泉

昭和五十七年秋月 花泉町長小野寺亮助書

町名の由来

其の昔、坂上田村麻呂が北夷征討の折霊夢に感じて朝早く西山に入り、二本の櫻の木のある所に立って剣を地につきさしました。するとそこから清水がこんこんと湧き出たのでその泉を「花立泉かりゅうせん」と名づけたといわれています。また、「花流泉かりゅうせん」ともいわれ、春に櫻の花びらが泉に浮び流れるさまが実に美しかったので、のちにこの泉のほとり一円を「花泉」と呼んだと伝えられています。
昭和三十年新町の誕生にあたりこの泉にゆかりの地「花泉」の名を採り新町名を「花泉町」と定めたのであります。

平成三年三月 花泉町

町名発祥の地

史跡 清水公園

地図

地図

一関市花泉町花泉字上館 付近