インフィオラータこうべ発祥の地
いんふぃおらーたこうべはっしょうのち
神戸線(山陽本線)・三宮駅の北東すぐ、市道六甲道三宮線の脇道となる狭い三宮東あじさい通り商店街の分岐に、西国街道の案内がある。この細い通りこそが旧西国街道でありその歴史を説明する看板だが、その反対面の半分くらいを使ってインフィオラータこうべ発祥の地を説明している。
インフィオラータこうべは、阪神・淡路大震災で被災した神戸の街を元気づけようという思いから、平成7年(1995) に始まった。震災から約3か月後の開催で、砺波のチューリップ球根生産者から摘み取られた花びらを用いて東遊園地の花時計広場に巨大な花の絨毯を描いた。
当初は単発の企画であったが、多くの人々からの好評と「震災で失われた花の命を復活させる」という想いから、翌年以降も継続して開催されることになった。東遊園地は、神戸ルミナリエの会場としても知られており、震災からの復興のシンボル的な場所である。
インフィオラータは、イタリア語で「花を敷き詰める」という意味を持つ。本家イタリアでは、宗教的な祭りで教会や街路を花びらで飾る伝統的な行事である。インフィオラータこうべは、このイタリアの文化を参考にしながら、神戸の復興を願う市民の想いが込められた独自のイベントとして発展した。東遊園地での開催は平成19年(2007)で終了したものの、北野坂を中心に継続開催されている。
なお、北野坂の会場では30万本分ほどのチューリップ花びらが砺波から送られている。
写真
碑文
インフィオラータこうべ発祥の地
毎年春になると、神戸市の各地で「インフィオラータこうべ」というお祭りが開催されます。「インフィオラータ」とはイタリア語で「花をしきつめる」ことを意味し、道路に花びらで絵を描き出す花の祭典です。
一九九七年、三宮東地区のあじさい通りで「インフィオラータこうべ」は生まれ、多くのボランティアの手によって、花びらによる花絵が描かれました。
祭りで使用された花びらは、球根栽培のために摘み取られたチューリップで、阪神・淡路大震災により傷ついた心の復興に役立つようにとの思いを込め、富山県砺波 市から送られたものです。
この三宮東地区から、神戸市内各地に広がり神戸の春の風物詩の一つとなっています。
三宮東地区での「インフィオラータこうべ」は二〇一五年五月開催の第十九回を持って終了となりました。
行程記
(略)
旧西国街道
(略)
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