御霊神社（吉野郡吉野町窪垣内1）鳥居脇に建つ標柱の側面に刻まれている。情報が少なく詳しくはわからない。

クズと言えば現代では相手を卑下し罵倒するときに用いる語だ。古代日本では地方に棲み着く現住者を、悪気無く卑下してクズと呼んでいたようで、日本書紀や古事記、各地に残る風土記などではクズや土蜘蛛などという表記で登場している。

記紀時代には当地の民族は吉野国栖として存在が認知されていて、応神天皇に歌舞を奏したことが『日本書紀』にある。やがて朝廷に認められ大嘗祭に参勤するようになり、洛外に移住する者もいたが、室町時代までにはそれも廃れた。昭和になり発掘され、現在では2月（旧暦正月14日）に浄御原神社と4月に橿原神宮において奉納されている。奈良県指定無形民俗文化財。

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吉野郡吉野町窪垣内 付近 [ストリートビュー]