無袋 ふじ 発祥の地 和合
むたいふじはっしょうのちわごう
左沢線 羽前山辺駅から西北西に10km、朝日町役場から国道287号を北に進み和合の集落に入ると,国道の右側に「無袋ふじ発祥の地和合」という看板がある。
国内のりんごの品種別シェアは「ふじ」が断然トップにある。「ふじ」は昭和13年(1938) に“デリシャス”と“国光”を掛け合わせて開発育成された品種で,一個ずつ袋をかける“有袋”と,袋をかけないで育てる“無袋”がある。
もともとりんごの果実には害虫がつきやすいため,虫害から守るために袋かけが始まったが,袋かけしたものは収穫直前に袋を取り外すため果皮が滑らかで色づきも良くなり,真っ赤な美しいりんごになるという副次効果が得られた。このため広く有袋栽培が広まり「ふじ」=有袋となった。
しかしりんご1個ずつに袋をかけるのは手間がかかり過ぎるという問題があり,昭和20年(1945) から ここ山形県朝日町で袋をかけない「無袋ふじ」の生産が始まった。「無袋ふじ」は 果皮のあざやかさはなく見た目は劣るが,糖度が高く 蜜がたっぷり入るという特徴がある。
なお,無袋ふじは「サンふじ」という名前で販売されているが,貯蔵性が低いため11月~3月までを中心に出回り,有袋のふじは主に4月以降。貯蔵庫の中でゆっくり追熟させてから夏場まで販売される,という棲み分けが行われている。
写真
碑文
水と緑を大切に
無袋ふじ
発祥の地 和合和合区
農村地域を守る会