王林 発祥之地
おうりんはっしょうのち
伊達郡
碑の背景には王林が実る果樹があったが、地域全体的に見ると王林の生産量はそれほど多くもないように見受けられた。
写真
碑文
王林発祥之地
大槻只之助翁が永年の品種改良の結果、昭和二七年王林の誕生をみる。果実は卵形で青色、芳醇な香り、豊富な果汁、甘味が特に勝れ、現在王林の良さが認められ、全国的に出荷する産地が多い。これを後世に伝えるため顕彰する。
昭和六十年十二月吉日
桑折町長 菊田芳衞
桑折町農協組合長 木村 優
伊達果実農協組合長 鈴木誠七
りんご「王林」の育成
育成者 大槻只之助
(明治二十一年三月十三日生)住所 伊達郡桑折町大字上郡字宮﨑二十九
一、育成の経緯
大槻氏は養蚕家であったが、研究心旺盛で、りんごの品種育成に強い関心と、興味を持っていた。
昭和十三年頃、ゴールデン・デリシャスと印度を交配し、その種子を播種し、昭和十八年初結果の中から、特に食味優秀で品質優良な新種を発見。友人で果樹農業振興に取り組んでいた大森常重氏(後に伊達果実農協組合長)の「味がりんご界の王様である」との評を得て、昭和二十七年「王林」と命名。二、特性と普及
樹勢強く、枝直立し、豊産。熟期十月下旬。果実は二百七十グラム。香り、果汁、糖度多く頗る美味。
県内を始め青森、長野、山形等の主産県に晩生種として普及し「ふじ」に次ぐ品種である。昭和六十年十一月
福島県