電信 発祥の地(岡山)
でんしんはっしょうのち
岡山電軌鉄道 西大寺町駅の西100m。旭川に架かる京橋の西詰から北に延びる水之手筋の東の川岸に,表紙を開いた本をかたどったようなユニークな形の記念碑がある。
碑の片側には モールス信号の“トンツー”で表記した『デンンシンハッショウノチ』が刻まれている。
明治初年,電信事業を国営で行うことが定められると,まず東京~横浜の間に電信線が敷設され,明治4年(1871) には,国内の電信網よりも前に,上海およびウラジオストックとの国際回線が開通している。明治6年(1873) には 東京~長崎間の電信線が開通。長崎までの回線は岡山市を経由したため,岡山市内にも同年に電信局が開設され,公衆通信業務が開始され,やがて県内全域に整備されていった。
なお,岡山市内で電話交換業務が開始されたのは明治36年(1903) のことになる。
ちなみに,初期の電信は モールス符号(トン・ツー)を用いて,送信は手で電鍵をたたき,受信も人間が耳で聞いて文字に書き取り,これを電報として配達した。あまり長距離を伝送できないため,一定の距離ごとに中継所が設けられ,人間が介在して文字に書き取り,これを再送信するという,人間によるリレー方式が取られた。
写真
碑文
電信発祥の地
明治六年(1873年)十月一日この地に岡山電信局が開設されました。
平成4年1月建立
岡山信友会
NTT岡山支店
NTT岡山支店長
福沢 進 謹書デンシンハツシヨウノチ