無散水道路 発祥の地
むさんすいどうろはっしょうのち
飯山線 北飯山駅から 東におよそ5km。野沢温泉行きバスの 中村停留所のすぐ目の前(馬曲温泉と野沢温泉の分かれ道)、カーブ途中の広い歩道の花壇に木碑が建っている。
何の説明もないため「無散水道路」とは何か首をひねったが、調べてみると、道路に積もった雪を溶かす融雪技術の一種で、「散水式」と「無散水」技術があることがわかった。
散水式の融雪道路は、道路の中央部分に水のパイプを通して、数メートル間隔で取り付けたノズルから水を噴出させて雪を溶かす方式で、雪国では広くこの方式が使われている。新潟県長岡市が発祥の地と言われる。
無散水式は、舗装の下にパイプを通して水を循環して熱交換する方式。残念ながら無散水道路の発祥に関する資料が見当たらず、この碑の歴史的な背景はわからないが、この種の発祥碑は珍碑と言える。
散水方式は比較的低コストで運用できるが、主に地下水を利用するため地下水のくみ上げ規制などの制約があり、また常時水を吹き上げるため歩道には利用しにくいなどの欠点もある。一方無散水方式は、水を循環利用できるメリットがあるが、建設コストが高くつく欠点がある。
散水道路と無散水道路の境目があり、黒いアスファルト舗装の部分には中央に散水ノズルが並んでいて散水式とわかる。白いコンクリート舗装は無散水方式の部分で、埋め込んだ水の循環パイプを保護するため、道路全面がコンクリート舗装されている。
その後訪れたら、無散水化工事の終了間際だったようで、途中までコンクリート舗装になっていた。
写真
碑文
無散水道路発祥の地