日本初の 荷役専用クレーン

にやくせんようくれーん

みなとみらい地区の赤レンガ倉庫の先、新港埠頭客船ターミナルの先端に、古めかしい大きなクレーンがそびえ立つ。現在のようなレール上を走行するガントリーではなく地面に固定されているが、大正時代に埋め立てられた際に設置された。この一帯に貨物船が停泊し、荷役が行われ、赤レンガ倉庫が保税倉庫として利用されたということだ。

その後荷役は行われなくなり、隣の大桟橋でさばききれない内外客船のターミナルとして時々利用される程度となっていたが、市内の企業が連合して事業会社を設立、新港埠頭に客船ターミナルと商業施設を建設し令和元年(2019) に開業。開業にあわせハンマーヘッドも公開され、施設名もハンマーヘッドと名付けられた。

なお、施設内に同様な表示が複数あるようだ。クレーンのフェンスにくくりつけられているプレートは、設置当初はバス転回所付近にあったが、作業の都合かフェンスに移設された。

当地へは万国橋からまっすぐだが、横浜ハンマーヘッドは令和元年(2019) 10月にオープンした新しい施設で、もともと新港埠頭へ入る需要がもともと少なかったために、直進するために車線を変えつつ進入する必要があるのでちょっと笑える。重大な事故やあり得ない渋滞が発生しなければしばらくこの状況を楽しむことができることだろう。

写真

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碑文

HAMMERHEADクレーン

ハンマーヘッドクレーン(50トン電気定置式起重機)

新港ふ頭は、1899(明治32)年に埋め立てを開始し、1914(大正3)年に完成したふ頭です。
ハンマーヘッドクレーンは、この整備に合わせて設置された日本初の荷役専用クレーンです。2001(平成13)年までの88年間、貨物の積み下ろしに使われ、横浜港の近代を支えてきました。
このクレーンは、現在も稼働可能な状態で保存されており、当時日本に導入された5基のうち、横浜市、長崎市、佐世保市に残る3基のみとなっています。

Starting reclamation from 1899, the construction of shinko Pier completed in 1914 with the installation of this "Hammerhead" crane manufactured in the U.K., the Japan's first ever crane exclusively used for cargo handling at piers. Since the it had been in use for 88 years until 2001 supporting the modernization of the port of Yokohama.
It is preserved in an opperational condition and is one of the five cranes imported from the U.K. in the early 20th century. Three of the five cranes still remain ion Nagasaki, Sasebo, and here in Yokohama (the "hammerhead").

地図

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