鉄道発祥の地“品川”
てつどうはっしょうのち
品川駅 改札内 南側コンコースの中央付近、中央改札前の5-6番線階段近くに,オレンジ色の郵便ポストがある。近寄ってよく見ると,ポストの下には車輪がついていて,昔の湘南カラーの郵便貨車をかたどったものであることがわかる。
郵便ポスト脇には「0km 山手線/0km 品鶴線」と書かれた距離標
車輪が妙にリアルだなと思ってよく見てみると、東京総合車両センターが作ったとあり、側面や背面の表示などからしてもなるほどプロの仕業だな、と妙に納得した。
なお、日本の鉄道発祥は明治5年(1872) 9月に新橋〜横浜(現在の桜木町)間で開業したが、その半年余りまえから品川〜横浜間で仮開業していたという。碑文にある「鉄道発祥の地“品川”」とはそのような意味が込められているのか、山手線・品鶴線の起点であることを指しているのか不明だが、郵便ポストと0kmポストをひっかけたあたりから推察するに、おそらく両方をひっかけてあるのだろう。
余談だが,ループ状につながっている山手線に“起点駅”があるというのは やや不思議な感じもするが,実は“山手線”と呼ばれる路線のうち,環状になっている部分は電車の運行上の名称であって,鉄道の路線につけられた正式な(?)山手線は 品川~新宿~池袋~田端 なのである。環状線の残りの部分は 東海道本線(品川~東京)と 東北本線(東京~田端)に属している。
写真
碑文
郵便ポスト&0kmポスト(ゼロキロポスト)
この郵便ポストは,品川駅改良・ecute品川の誕生を記念してJR東日本・東京総合車両センターで製作されました。国鉄時代に活躍した荷物兼郵便車「クモユニ」をイメージした形に,東海道線電車の湘南色で仕上げ,鉄道発祥の地“品川”に相応しい「郵便車型ポスト」といたしました。
0kmポストは,鉄道の路線の起点を示す標識で,品川駅には山手線と品鶴(ひんかく)線の2線の0kmポストがあります。山手線は一回りしているため,起点があまり知られていませんが,品川から新宿を経由して田端までを指します。
品鶴線は,品川から西大井を経由して鶴見に至る路線で,当初は貨物線として敷設されましたが,現在では横須賀線への直通電車が走っています。
生まれ変わった品川駅からの出発が,すばらしいものになりますことを祈念し,品川駅の新しいシンボルとして0kmポストのオブジェを設置しました。どうぞ,末長くご愛顧下さい。2005年10月1日
高輪郵便局
JR東日本・品川駅
ecute品川